野外観察編

名前が分からなくても観察する

野外で植物を見つけると、すぐに名前を知りたくなります。しかし、名前が分からない状態は失敗ではありません。分類に必要な特徴を観察し、後から比較できる記述を残すことが、同定への第一歩です。

2分で読める野外観察編 3/6
著者・編集: NextMeet編集部監修: YURUPU

野外で植物を見つけると、すぐに名前を知りたくなります。しかし、名前が分からない状態は失敗ではありません。分類に必要な特徴を観察し、後から比較できる記述を残すことが、同定への第一歩です。

この章で学ぶこと

  • 全体、器官、細部の順に記述すること
  • 分からない特徴を推測で埋めないこと
  • 一個体の特徴と種の特徴を分けること

仮の名前を付ける

名前が分からない植物には、「観察地点Aの白花1」「河川敷のロゼット2」のような仮番号を付けます。同じ個体の写真と記録をまとめるための識別子であり、分類名ではありません。

仮番号があれば、後で候補名が変わっても記録を失わずに済みます。

全体から細部へ記録する

まず草本か木本か、直立・つる・匍匐のどれか、高さや幅はどの程度かを記録します。次に、葉の付き方、茎、芽、花や果実の位置を見ます。最後に、葉の縁、毛、葉脈、花の部品など細部へ進みます。

接写だけを残すと、その器官が株のどこに付いていたか分からなくなります。全体像と細部を一組にします。

否定できる特徴も重要である

「毛がある」だけでなく、「葉表には毛があるが、葉裏には見られない」のように、どこにないかも記録します。乳液、香り、触感などは同定の手がかりになることがありますが、むやみに傷つけたり、未知の植物へ直接触れたりしません。

確認できない特徴は「なし」ではなく「未確認」とします。

一個体だけで決めない

虫害、踏圧、刈り込み、日陰などで、典型的でない姿になった個体があります。可能であれば同じ場所の複数個体を比べ、共通する特徴と、その個体だけの特徴を分けます。

花や果実がない時期には、種までの同定が難しい場合があります。無理に決めず、属や科の候補までに留め、別の季節に再訪します。

観察してみよう

名前を知らない植物を一つ選び、仮番号を付けます。全体形、茎、葉序、葉、花・果実、表面、周囲の環境の七項目を記録し、確認できなかった項目には「未確認」と書きます。

この章のまとめ

  • 名前が分からなくても、観察と記録は始められる
  • 仮番号で個体と記録を結びつける
  • 全体、器官、細部の順に写真と記述を残す
  • 確認できない特徴は、推測せず未確認とする
  • 複数個体と別の季節を見て、典型的な特徴を確かめる

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著者・編集・監修

著者・編集: NextMeet編集部

植物イベントの開催情報を収集・整理しているNextMeetの編集チーム。公式サイト・公式SNS・主催者情報・編集部調査をもとに、植物イベントを探す人に役立つ情報を掲載しています。

監修: YURUPU

植物情報ブログの運営経験を持ち、塊根植物・アガベ・珍奇植物・植物イベントの動向に詳しい。NextMeetでは運用支援と植物イベント領域のアドバイスを担当。