園芸の基礎知識

腐葉土・堆肥・ピートモス・ココピートは同じ?有機質材料の役割と選び方

執筆:NextMeet編集部 / 公開 / 更新

有機質の材料とは、植物などの生物に由来する材料です。園芸では落ち葉を堆肥化したものも、湿地で長い時間をかけてできたものも使われます。「有機質」という共通点だけでは、肥料としての働きや使い方まで同じとは言えません。

目次
  1. 腐葉土は、落ち葉を堆肥化した土づくりの材料
  2. ピートモスは、腐葉土とは由来も酸度も違う
  3. ココピートは、ヤシ由来の細かな材料
  4. 選ぶときは由来・加工・追加成分を確認する

腐葉土は、落ち葉を堆肥化した土づくりの材料

腐葉土は、主に広葉樹の落ち葉を分解・熟成させた材料です。落ち葉をただ乾かしたものや、山から取った土そのものとは違います。ほかの用土に混ぜ、水や空気、肥料成分を保つ性質を調整するために使われます。製造者の腐葉土解説

「腐葉土」と「堆肥」は完全に別の分類ではなく、腐葉土は落ち葉を原料にした堆肥の一種と考えられます。売り場の堆肥には、樹皮や家畜ふんなど別の原料を使ったものもあります。原料が違えば性質や含まれる成分も違うため、袋の原料表示と用途を見分けます。

堆肥は土の性質を改善し、養分の供給にも関わります。ただし「堆肥入りなら必要な肥料はすべて足りる」「堆肥は肥料としてしか働かない」のどちらとも限りません。土の状態を変える目的と、養分を補う目的を分けて考えましょう。米国EPAの堆肥解説

ピートモスは、腐葉土とは由来も酸度も違う

ピートモスは、水ごけなどの植物が冷涼な湿地で長い年月をかけて堆積した泥炭を利用する材料です。現在の落ち葉を堆肥化する腐葉土とは、でき方が異なります。

購入時の大きな比較点は、酸度調整の有無です。未調整のピートモスは強い酸性を示すため、調整済みの製品と同じものとして選びません。メーカーの原材料解説

さらに、材料名だけの製品と、特定用途向けに成分を加えた製品も分けます。例えば花ごころの「ブルーベリーのピートモス」は、未調整ピートモスに加え、イオウ成分などの配合を説明しています。これは当該製品の設計であり、すべてのピートモスに同じ成分が入っているわけではありません。製品仕様

ココピートは、ヤシ由来の細かな材料

ココピートは、ココヤシの果皮に由来する細かな材料として使われる呼び名です。ピートモスに似た名前でも、泥炭とは別の由来です。プロトリーフは、長いヤシ繊維を取り除いた後の細かな素材を加工し、培養土の原料に使っています。メーカーの原料・加工説明

ヤシ由来の材料には長い繊維や粗いチップもあるので、「ヤシガラ」の名前だけで細かさを決めず、形状を見ます。水分の保持や土の構造を考えて選ぶ材料であり、名前だけから元肥入りの完成した培養土だとは判断できません。

選ぶときは由来・加工・追加成分を確認する

落ち葉由来なら熟成やふるい分け、ピートモスなら酸度調整、ヤシ由来なら細かな素材・繊維・チップの違いが比較の入口です。さらに、肥料などの追加成分と、そのまま使う製品か配合用材料かを見ます。

腐葉土や堆肥では、未熟な原料を完成品と同じように使わないことも大切です。色だけで熟成を保証することはできないため、市販品では原料と熟成の説明を選択材料にします。複数の材料を「有機質だから同じ」と置き換えず、何を土に持たせたいのかに対応させて選びましょう。

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